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レオ ファーマ株式会社、アトピー性皮膚炎治療薬、「アドトラーザ®皮下注150mgシリンジ」の日本における製造販売承認の取得を発表

皮膚科領域におけるリーディングカンパニーであるLEO Pharma A/Sの日本法人 レオ ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:ソン・グッキョン、以下「レオ ファーマ」)は、2022年12月23日、「アドトラーザ®皮下注150mgシリンジ」(一般名:トラロキヌマブ(遺伝子組換え))について、「既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎」の効能・効果で、厚生労働省から製造販売承認を取得しました。

アドトラーザ®は、アトピー性皮膚炎の徴候・症状の根底にある免疫プロセスに重要な役割を果たすサイトカインであるIL-13を特異的に中和することを目的に開発された、ヒト抗ヒトIL-13モノクローナル抗体です1,2

この度の承認取得は、主にアドトラーザ®の有効性および安全性を評価した第3相国際共同試験(ECZTRA1, 2, 3試験)3,4、日本人の成人患者さんを対象にアドトラーザ®の有効性および安全性を評価した第3相試験(ECZTRA 8試験)5およびECZTRA1試験からの継続投与となる長期延長投与試験(J-ECZTEND試験)に移行した日本人の成人患者さんから得られた肯定的な成績に基づきます。

レオ ファーマの代表取締役社長であるソン・グッキョンは、次のように述べています。
「この度の承認を受け、新たな治療選択肢として、アトピー性皮膚炎の深刻な症状に苦しんでいらっしゃる日本の成人患者さんのために、アドトラーザ®をお届けすることができるようになることを、大変嬉しく思っております。当社は、アドトラーザ®に関する最新の情報を医療従事者に迅速にお届けするため、MR(医薬情報担当者)を初めて採用し、自社の営業組織を構築いたしました。一人でも多くの患者さんの治療のお役に立てるよう、日々、当社の事業活動に取り組んで参ります。」


<承認された効能・効果、用法・用量>

販売名 アドトラーザ®皮下注150mgシリンジ
一般名 トラロキヌマブ(遺伝子組換え)
効能又は効果 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
用法及び用量 通常、成人にはトラロキヌマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。

ECZTRA 1試験、ECZTRA 2試験およびECZTRA 3試験について
ECZTRA 1試験およびECZTRA 2試験(ECZema、TRAlokinumab試験1および試験2)は、全身療法が適用となる中等度から重度の成人アトピー性皮膚炎患者さん802名(ECZTRA1試験)および794名(ECZTRA2試験)を対象に、トラロキヌマブもしくはプラセボを52週間(一部の患者さんは68週間)投与する無作為化、二重盲検、プラセボ対照、国際共同第3相臨床試験です。トラロキヌマブ単剤投与時の安全性および有効性を評価しました3

ECZTRA 3試験(ECZema、TRAlokinumab試験3)は、全身療法が適用となる中等度から重度の成人アトピー性皮膚炎患者さん380名を対象に、トラロキヌマブもしくはプラセボにステロイド外用剤を併用し32週間投与する無作為化、二重盲検、プラセボ対照、国際共同第3相臨床試験です。トラロキヌマブをステロイド外用剤と併用した際の安全性および有効性を評価しました4


ECZTRA 8試験について
ECZTRA 8試験(ECZema、TRAlokinumab試験8)は、全身療法が適用となる中等度から重度の日本人の成人アトピー性皮膚炎患者さん106名を対象に、トラロキヌマブもしくはプラセボにステロイド外用剤を併用し16週間投与する無作為化、二重盲検、プラセボ対照、国内第3相臨床試験です。トラロキヌマブをステロイド外用剤と併用した際の安全性および有効性を評価しました5


ECZTEND試験-長期延長(LTE)試験について
ECZTEND試験は、第3相長期、非盲検、単群、長期延長試験です。本試験の目的は、これまでに行われたトラロキヌマブ単剤投与試験(ECZTRA 1およびECZTRA 2)、トラロキヌマブとTCSの併用投与試験(ECZTRA 3)、薬物相互作用(DDI)試験(ECZTRA 4)、ワクチン試験(ECZTRA 5)、青少年を対象とした試験(ECZTRA 6)、経口シクロスポリンA 試験(ECZTRA 7)、日本人の成人患者さんを対象にしたステロイド外用剤の併用投与試験(ECZTRA 8)、またはトラロキヌマブ単剤投与による皮膚バリア機能試験(TraSki)に参加したアトピー性皮膚炎患者さんを対象に、トラロキヌマブの長期投与時の安全性および有効性を評価することを目的としています。治験薬に対する反応性や、割り付けられた投与群に関わらず、先行試験を終了し、一定の基準を満たした被験者さんは、本治験に参加することができます6,7


アトピー性皮膚炎について
アトピー性皮膚炎は、慢性の炎症性皮膚疾患であり、強いかゆみと湿疹様病変を特徴とします8。アトピー性皮膚炎は、皮膚バリアの障害と免疫調節異常に起因し、慢性炎症に至ります9。IL-13 を含む2 型サイトカインは、アトピー性皮膚炎の病態生理の重要な側面において中心的な役割を担います2


アドトラーザ® (トラロキヌマブ)について
トラロキヌマブは、アトピー性皮膚炎の徴候・症状の根底にある免疫学的機序に、重要な役割を果たすサイトカインであるIL-13を特異的に中和することを目的として開発された、高親和性のヒト抗ヒトIL-13モノクローナル抗体です。トラロキヌマブは、IL-13に高い親和性で特異的に結合することにより、IL-13がIL-13の受容体であるIL-13 Rα1およびIL-13 Rα2に結合することを阻害します1,2

アドトラーザ®は、中等症~重症のアトピー性皮膚炎の成人患者を対象として、欧州連合、英国、カナダ、アラブ首長国連邦およびスイスで承認されています。また米国では、商品名Adbry™(トラロキヌマブ-ldrm)として承認されています。


LEO Pharma A/Sについて
LEO Pharma A/Sは皮膚疾患の患者さんやそのご家族、そして社会のために、標準治療の発展に貢献することを目的としているグローバル企業です。
1908年に創立されたLEO Pharma A/Sは、大部分の株式をレオ財団が所有し、長年にわたり皮膚科学の発展のため、研究開発に専念してきました。LEO Pharma A/Sは今日、皮膚疾患に対する様々な治療法を提供しています。本社はデンマークにあり、グローバルで5,800人の従業員が、世界の国々で何百万人にものぼる患者さんのために従事しています。


レオ ファーマ株式会社について
レオ ファーマ株式会社は、デンマークにあるLEO Pharma A/Sの100%出資の日本法人として、2010年 6月に設立されました。皮膚科領域に特化したスペシャリティファーマとして、日本での確固たる地位を築くべく、事業活動を展開しています。詳細は、http://www.leo-pharma.jp/をご覧ください。


References

  1. Popovic B, et al. Structural characterisation reveals mechanism of IL-13-neutralising monoclonal antibody tralokinumab as inhibition of binding to IL-13Rα1 and IL-13Rα2. J Mol Biol. 2017; 429:208–19.
  2. Bieber T. Interleukin-13: Targeting an underestimated cytokine in atopic dermatitis. Allergy. 2020;75:54–62.
  3. Wollenberg A, et al. Tralokinumab for moderate‐to‐severe atopic dermatitis: results from two 52‐week, randomized, double‐blind, multicentre, placebo‐controlled phase III trials (ECZTRA 1 and ECZTRA 2). Br J Dermatol. 2021; 437-449.
  4. Silverberg JI, et al. Tralokinumab plus topical corticosteroids for the treatment of moderate‐to‐severe atopic dermatitis: results from the double‐blind, randomized, multicentre, placebo‐controlled phase III ECZTRA 3 trial. Br J Dermatol. 2021; 450-463.
  5. ClinicalTrials.gov Identifier: NCT04587453
  6. Blauvelt et. al. Two-year Maintenance of Response with Tralokinumab in Moderate-to-Severe Atopic Dermatitis: Interim Analysis of the ECZTEND Open-label Extension Trial. European Academy of Dermatology and Venereology (EADV). Sept 29-Oct 2, 2021. On-demand video oral presentation FC01.04.
  7. EU Clinical Trials Register. Long-term extension trial in subjects with atopic dermatitis who participated in previous tralokinumab trials – ECZTEND. EudraCT number: 2018-000746-19. https://www.clinicaltrialsregister.eu/ctr-search/trial/2018-000746-19/GB.
  8. Weidinger S, et al. Atopic dermatitis. Lancet. 2016; 387:1109-1122.
  9. Boguniewicz M, et al. Atopic dermatitis: a disease of altered skin barrier and immune dysregulation. Immunol Rev. 2011;242(1):233-46.

LEO Pharma

レオ ファーマは研究開発志向型の製薬会社です。

1908 年創業のレオ ファーマは、研究主導の製薬会社です。皮膚疾患の治療薬を開発・製造し、世界130カ国以上で販売しています。

私たちは、「世界中の人々の生活改善に貢献する皮膚科領域のケアパートナーになる」ことを目指した事業活動を行っています。このビジョンの実現のため、私たちは新たな地域や市場への進出に努め、いまだ満たされていない医学的ニーズに応える競争力のある医薬品と治療法を、さらに多くの患者さんや社会へとお届けします。

本社はデンマークにあり、レオ財団が所有しているため、安定的な経営を可能にしています。

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