2023年年次報告書:レオ ファーマは10%増収を達成し、EBITDA*は黒字化
英文タイトル:
Annual report 2023: LEO Pharma delivers 10% revenue growth and returns to positive EBITDA
デンマーク、バレラップ発、2024年2月29日-レオ ファーマは、二桁増収、EBITDAは21億デンマーク・クローネ増加と堅調な業績を達成し、利益率は20%改善しました。レオ ファーマは、収益見通しを上回り、2023年3月に発表した収益成長見通しの上限を達成しました。
*企業価値評価の指標で、利払い前・税引き前・減価償却前利益。Earnings before Interest, Taxes, Depreciation and Amortizationの略。)
財務ハイライト
- レオ ファーマの売上高は、2023年に7%増加しました。恒常為替レート(CER)では増収率は10%でした。
- 皮膚科領域のポートフォリオは、中心となるブランドに加え、アドトラーザ®/アドブリー®の成長が牽引して、11%増(CERでは15%増)となりました。地域でみると、北米、欧州、中国、提携市場全体で成長が牽引されました。北米市場は引き続き主要な成長ドライバーであり、2023年の売上高は17億デンマーク・クローネ、49%増(CERでは57%増)となりました。
- 2023年に、レオ ファーマは効率化を推進し、コスト構造を最適化するため、断固とした措置を講じました。その結果、営業費用は合計で11億デンマーク・クローネ、14%減少しました。
- 当期のEBITDAは増加して551百万デンマーク・クローネとなり、利益率は5%となりました。これにより、EBITDAは前期比で21億デンマーク・クローネ(約460億円)の絶対的増加となり、利益率も20%改善しました。
- レオ ファーマのEBIT*はマイナス17億デンマーク・クローネとなりましたが、これは前年より16億デンマーク・クローネ改善しました。純損失は36億デンマーク・クローネとなりました。これは、一時的なプロジェクトの減損損失、税金資産調整、利息費用の増加によりマイナスの影響を受けたためです。
* Earnings Before Interest and Taxes」の略で、利払前・税引前利益 - レオ ファーマは、収益見通しを上回り、2023年3月に発表した収益成長見通しの上限を達成しました。2023年通期の業績は、9月以降の最新の上方修正見通しと一致しています。
- 2023年9月、レオ ファーマは、新強化資本構造を発表しました。これにより、当社は価値創造的な事業開発とM&A機会を追求することができます。この構造により、レオ ファーマは戦略的機会に取り組むための強固な基盤を備えることになります。
最高経営責任者 クリストフ・ブルドンは次のように述べています。「2023年の業績は、私たちが変革を押し進め、財務的コミットメントを果たしていることを示しています。EBITDAの黒字化は、コスト構造に対する当社の断固たる行動と強力な売上高の成長の結果です。私たちはこの戦略に全力を注いでおり、計画通りに進んでいます。」
成長戦略の実行
レオ ファーマの変革は計画通り進んでいます。例えば、外部イノベーションとパートナーシップを重視した研究開発モデルを合理化し、グローバル製品の開発体制を最適化しました。
2023年の戦略的な重要事項:
- アドトラーザ®/アドブリー®は新しい市場で発売され、その適応は大多数の市場で青少年にまで拡大されました。また、新たな剤形としてドイツでプレフィルドペンを導入し、ドイツはこの選択肢を導入した最初の市場となりました。
- 中等から重症の慢性手湿疹の治療薬である、局所クリーム剤デルゴシチニブのピボタル第3相試験DELTA1及びDELTA2、並びに継続試験DELTA3を成功裏に完了してその結果を発表し、EMAに販売承認申請を提出しました。現在、デルゴシチニブの米国発売準備中です。
- 事業開発戦略の強化を含めた研究開発モデルを推進しました。その結果、レオ ファーマは、2024年1月下旬に米国のティンバー・ファーマシューティカルズ社からのTMB-001の戦略的買収を完了し、メディカルダーマトロジー領域のパイプラインに後期の開発品目を追加しました。TMB-001プロジェクトの目的は、先天性魚鱗癬の中等から重症の複数のサブタイプに対する局所治療法を開発することです。先天性魚鱗癬は、現在、承認を取得した治療選択肢がない皮膚疾患です。
本年度の財務的戦略的ハイライトは、レオ ファーマの変革計画に沿っており、財務的目標を達成していることを示しています。
2024年の財務見通し
レオ ファーマの重点事項は、メディカルダーマトロジー領域での成長と2024年に事業活動で黒字化を図ることです。
レオ ファーマは、アドトラーザ®/アドブリー®の売上増加と主力ブランドの成長の牽引により、2024年には恒常為替レートで4~8%の増収を見込んでいます。2023年と比較すると、売上高の伸びは、ジェネリック品との競争及び選択された地域における価格改革によりマイナスの影響を受けることが予想されます。2024年第4四半期にデルゴシチニブの上市が予想されるため、2025年以降には売上高の成長を牽引することになります。
レオファーマは引き続き、効率化と簡素化を通じて営業利益の改善に注力します。
- レオ ファーマは、2024年に、一桁台半ばのプラスの調整後EBITDAマージン を実現する見込みです。2024年の利益見通しは、為替レートの変動、2023年に調達したインプットコストの上昇により遅れて出てくる影響、ティンバー・ファーマシューティカルズ社から新たに取得した資産投資によるマイナスの影響を受けます。
- レオ ファーマは、EBIT及び純利益の大幅な改善を見込んでいますが、2024年にはまだEBIT及び純利益とも赤字を予想しています。
1 再編及び変革費用調整後のEBITDA(調整後EBITDA)
無形資産の評価や為替レートに関する主要な前提条件の変化、また予想外のヘルスケアや価格の改定が、特に、当年度の見通しに影響するかもしれないリスク要因です。
主要な財務数値
(単位:百万デンマーク・クローネ) |
2022 |
2023 |
Δ2022-23 |
売上高 |
10,641 |
11,392 |
751 |
皮膚科売上高 |
8,133 |
9,039 |
908 |
EBITDA |
(1,574) |
551 |
2,125 |
EBIT |
(3,311) |
(1,699) |
1,612 |
純利益 |
(4,110) |
(3,607) |
503 |
*恒常為替レート(CER)
レオ ファーマA/Sについて
レオ ファーマは、皮膚疾患を持つ人々、その家族、及び社会の利益のために標準治療を進歩させることに尽力しているグローバル企業です。レオ ファーマは、1908年に設立され、その大部分をレオ財団が所有しています。当社は、皮膚科学の進歩のために数十年に及ぶ研究開発に注力し、今日ではあらゆる重症度の疾患に幅広い治療法を提供しています。レオ ファーマは、デンマークに本社を置き、4,300人のグローバルチームが世界中で何百万人もの患者さんに貢献しています。レオ ファーマの2023年の純売上高は114億デンマーク・クローネでした。
LEO Pharma
レオ ファーマは研究開発志向型の製薬会社です。
1908 年創業のレオ ファーマは、研究主導の製薬会社です。皮膚疾患の治療薬を開発・製造し、世界130カ国以上で販売しています。
私たちは、「世界中の人々の生活改善に貢献する皮膚科領域のケアパートナーになる」ことを目指した事業活動を行っています。このビジョンの実現のため、私たちは新たな地域や市場への進出に努め、いまだ満たされていない医学的ニーズに応える競争力のある医薬品と治療法を、さらに多くの患者さんや社会へとお届けします。
本社はデンマークにあり、レオ財団が所有しているため、安定的な経営を可能にしています。